第12回 「ウメ」について


梅雨の季節、紫陽花の花がとても綺麗!
八百屋さんには青梅が並び始めました。
梅酒、梅干作りにこの時期大忙しの方が、いっぱいなのではないでしょうか・・・。
甘酸っぱい梅の香り・・・・大好きです。
皆さんはいかがでしょう?今回はコラムをお伝えするのが少々遅れましたごめんなさい。
梅は今が一番出ています!
【ウメ】
原産国は中国といわれ、紀元前から中国では青梅を薬として利用され、6世紀の農業書には梅の栽培方法や梅干の作り方などが書かれています。
日本には遣唐使によって伝えられ、はじめは高貴な方の口にしか入らなかったようです。
梅干の登場は平安時代、戦国時代は戦場の兵士の薬とされていました。
果樹としての栽培は江戸時代で品種も増え、一般の人々の口にも入るようになりました。
梅の栽培は極東だけに限られていて、「日本のあんず」と呼ばれ、今では世界に知られています。
旬は5月下旬から7月上旬まで、ピークは6月です。
梅は朝晩1個食べれば医者要らずと言われるように、ヘルシーパワーがあります。
梅の成分の特徴は有機酸が豊富な事。リンゴ酸、クエン酸をはじめコハク酸、酒石酸などが含まれているので疲労回復、殺菌、抗菌、整腸効果などが期待できます。
クエン酸はカルシウムと結びつき鉄分の吸収を促進し血行を良くします。有機酸は唾液をだし唾液には活性酸素を抑制するパチロンというホルモンを含んでいるので、老化防止となります。
他にもビタミンA・B1・B2・Cをたっぷり含んでおり、二日酔い、風邪に効果があります。
ウメの種類
食用の品種は多く、現在は350種類ぐらいあると言われています。
小梅種は10g以下、中梅種は10〜25g、大梅種は25g以上に分類されます。
●南高梅⇒和歌山県南部川村原産の大粒種。皮が薄く肉厚で種も小さいので梅干に向いています。
●白加賀⇒江戸時代から加賀白梅の名で栽培されており、一番生産量の多い大粒種の梅です。関東地方に多く栽培されています。
●甲州最小(小梅)⇒山梨県で多く栽培されている代表的な小粒品種です。小梅漬けに使われます。
ウメの保存の仕方
梅は加工保存するのが基本で、買ってきたらすぐに加工するようにします。
冷蔵、冷凍で生の梅を長く保存する事はありません。
梅干は風通しの良い冷暗所に置くと一年以上保存が効きます。しかし最近の梅干は減塩志向で塩分が少なめなので保存性が落ちているかもしれません。
ウメの調理のポイント
梅は梅干、梅酒、梅漬け、梅ジュースなど加工品が主です。日持ちのする物ばかりです。
梅漬けの際できた梅酢の用途は広く,酢と同じ利用法で使います。
青魚と一緒に煮ると、魚の臭みを抑えられます。
梅を加工、調理するときは、ホーローなど酸に強い器を使ってください。
生の梅は食べません!
生の梅には有毒のアミグダリンが含まれているので、生食は中毒を起こす恐れがあります!
優れもの、梅肉エキス!
梅干の数百倍の解毒作用があるという梅肉エキス、お腹の調子が悪いとき、風邪のときなどお湯に溶いて飲むと効果抜群です。
梅干と鰻の食べ合わせ
昔から食べ合わせが悪いと言われていますが、医学的根拠はないとの事。どちらも食べ過ぎないようにという事や、梅干が鰻の栄養分を消すと思われたからというのが理由のようです。

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