第9回 「春野菜」について


「春の野菜は新芽、新葉の野菜」
春の香りのする野菜、新芽、新葉を食べる芽物野菜、アスパラ、あしたば、ミツバ、タケノコ、ウド、蕗、そして蕗の薹、たらの芽、あぶらめなどの山菜が食卓を飾る季節です。
このように「旬」の野菜を食べると言うことは、その時季の人間の体調に大きく関係があります。これらの春野菜、山菜には独特の苦味があります。
苦味の成分には抗酸化作用のあるポリフェノールや新陳代謝を促進する作用が含まれています。特にアルカロイドと言う苦味成分は冬の間寝ていた成分が春に向かって動き出すのに必要な成分と言われています。紫外線も多くなる季節、新鮮な春野菜を食べて、体に活力を戻しましょう。
「菜花」
「菜花」と呼ばれるものはアブラナ科の花をつけるものの総称で、「かき菜」「つぼみ菜」「なばな」と名のついたものなど、最近「アスパラ菜」と言うものは菜花類ですが、茎がアスパラの食感似ているもの等が出ています。直売所ではカブなどの菜花もあるかもしれません。
「菜の花」として売られている種類は切花を改良したものです。在来種の日本種は油を採るためのものであり、食用するのは西洋種の菜の花が中心です。
栄養について
含んでいる栄養素の多さは王様級、ビタミンCはホウレン草の約4倍、カロテンも豊富で、カルシウムは小松菜と同じくらい、他カリウムなどビタミン類、ミネラル類が総合して抗酸化作用を発揮し、がん予防の効果が期待され、食物繊維も豊富と言うすぐれた野菜です。
積極的に食べていただきたい野菜です。
保存、見分け方
「菜の花」は花が咲き始めるくらいのがおいしいと言われています。花が咲き出すと苦味が強くなり、固くなります。買ってきたら、表面が乾燥しないように濡れたキッチンペーパーで包み、野菜室で保存しましょう。
「菜花」は葉の緑色が濃く、張りのあるものがよいでしょう。
菜の花の調理のポイント
少々苦味のあるのが特徴です。たっぷりの熱湯に塩を加えて茹でたら、そのまま笊に揚げましょう。水にはとりませんので茹で過ぎに注意です。手でちぎるとアクが出にくいといいますが、ちょっとちぎりにくいです。栄養的にもアクをとるにも揚げるのも良い調理法です。
ちょっとお勧め菜花
●アスパラ菜(オータムポエム)⇒中国野菜の紅菜苔の菜芯のかけ合わせたもの。茎の部分はアスパラの食感。ビタミンA・C鉄分を含み栄養満点。ゆでると甘味が出ます。
●紅菜苔(コウサイタイ)⇒中国野菜。赤い色素がありそれはアントシアニン。火を通すと緑に変化、炒め物、お浸しに良いでしょう。
●つぼみ菜⇒菜花の仲間で葉茎の若い部分をつむ。あくが少なく茎が太く、繊維が柔らかい、和え物,お浸し、鍋の具に合うでしょう。花粉症にも効く成分が含まれているとも言われています。

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