和食を知ろう「日本のだし① 昆布」

私たちの日常の食事の「和食」
和食においては「だし」は味の決めてと言われるほど重要なものです。

日本だしの素材は特に昆布、鰹節、煮干し、干し椎茸などが主で、乾燥や加工により保存性も高く旨味が増します。
この旨味とはグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸の3つでこれの組み合わせなどにより、美味しいだしが生まれます。

第1回として「昆布」の話をしましょう。

昆布だしは精進料理や香りを大切にしたい料理につかいます。

昆布の成分は昆布の旨味はグルタミン酸で他、アスパラギン酸、マンニット(昆布の白い粉)などの旨味成分がたっぷり。
他にカルシウム、鉄分新陳代謝に必要なヨウ素を豊富に含まれています。

だしに使われる昆布の種類は

①真昆布 → 色は褐色で肉厚、主産地は道南で上品な甘みとこくがあり澄んだだしがとれます。




②羅臼昆布→ 赤みをおびた茶褐色で幅が広く肉薄の方が良いとされています。
濃厚で甘みと香りに富み、少々濁りがありますが黄みがかっただしがとれます。




③利尻昆布→ やや小型で色は黒褐色、繊維の固い昆布です。
香りが高く癖がなく澄んであっさりしただしがとれます。




④日高昆布→ 黒味をおびた濃い色で幅が狭い昆布、繊維質は柔らかいのでだし以外にも煮物などにつかえます。だしは少々濁り、旨味は少なめですが家庭用としては手ごろな万能昆布と言えます。



高級三大昆布と言われるのが「真昆布」「羅臼昆布」「利尻昆布」でだしの他におぼろ昆布、とろろ昆布、佃煮などに使用されます。

昆布の選び方は目利きのお店を選ぶことをお勧めしますが、昆布には養殖、天然があり当然天然の方が旨味があります。他に浜により格差があり,1級から6級の等級もあります。

昆布の保村方法は湿気が大敵!新聞紙などに包み直射日光を避けて冷暗所または冷蔵庫に保存すると良いでしょう。あまり細かくきって保存はお勧めしません。

●昆布だしの取り方
水1リットルに対して昆布10g〜15g
①水出し法 → 水に昆布を浸しそのまま8時間〜12時間おく。夏場は冷蔵庫に入れておきましょう。
②煮出し法 → 鍋に昆布と水を入れ少々置き、中火にかけてアクがでたらとりながら、沸騰する寸前(約10分ほど)で昆布を出します。(短時間でもとれますが濁りやすいです)