第20回 「ブドウ」について


秋の気配が感じられるようになり、秋の果物が店先に並び始めました。
夏の疲れを取るために「ブドウ」がお薦めです!
たくさんの種類がある「ブドウ」どれを買うか迷ってしまいませんか?
【ブドウ】
原産地はペルシアあるいは北アメリカ?特定がされていません。栽培の歴史は古く、古代エジプトで栽培されていた記録があります。日本には鎌倉時代初期に中国から伝わり、山梨県勝沼で栽培されたのが最初、今もブドウの産地ですね。
ブドウは世界で一番生産量の多い果物ですが、その8割がワイン用です。
その昔ヨーロッパでは「畑のミルク」と呼ばれたブドウは生食、干しブドウ、ジュース、ワインと食べ方は多種多様です。
7月下旬から10月がブドウの季節(特に8月と9月が旬)。
産地は山梨、長野、山形、岡山、北海道など、全国の出荷量の4割が山梨です。
ブドウは体内に吸収されやすいブドウ糖や果糖が多く含まれており疲労回復が非常に高い果物です。他、カリウムも豊富に含まれ、カルシウム、鉄分なども含んでいます。
皮にはポリフェノールのひとつアントシアニンを含み、強い抗酸化作用、がん予防効果が期待でき、赤ブドウや赤ワインに含まれているレスベエラトロールという成分も発ガンを抑えるという報告もあります。干しブドウはカルシウム、カリウムなどのミネラル類、ビタミンE,B1,食物繊維などを大量に含みますがエネルギーも高いので「ミネラル豊富なお菓子」と理解した方がいいようです。
【ブドウの品種】
品種は1万近くあり、近年改良が進み多数の品種が登場します。日本では9割が生食用です。その中の主要品種をご紹介します。
  • 巨峰⇒ 果皮は黒紫色、大粒で多汁で甘味は強く酸味は少なめ、旬は8月下旬〜9月上旬。
  • ピオーネ⇒巨峰にマスカットを交雑して育成した品種。酸味は少なく甘味が強い。種無しもある。旬は8月〜10月。
  • マスカット・オブ・アレキサンドリア⇒岡山を中心に日本の温室ブドウの代表。果皮は黄緑色で粒は大きく、香りが良い。
  • ネオ・マスカット⇒糖度が高めで上品な香りを持つ、露地栽培できるマスカットとして普及。旬は9月中旬。
  • ロザリオ・ビアンコ⇒粒はやや細長の大粒で、酸味が少なく、皮ごと食べられる人気品種です。
  • デラウエア⇒果皮が赤紫色で粒の小さいブドウです。甘味が強く酸味は中程度。種無し品種で7月下旬から8月中旬に熟します。生食の他ワインの原料にも用いられるとのことです。
  • 甲斐路⇒果皮は鮮紅色で粒は大きく酸味は中程度。皮は剥きにくい。貯蔵性、輸送性にすぐれています。旬は9月中旬〜10月上旬。山梨県の特産品。
  • このほかにブドウの品種は醸造用としてカルベネ・ソーヴィニョン、メルロー、リースニングや果汁用としてコンコード、ベリーAなどがあります。
【美味しいブドウ!】
皮の表面を覆う白い粉のようなブルームがしっかり付いたもの。軸はしっかりしていて緑色。果粒が全体的に揃っており、振っても落ちないもの。ブドウは下の実が甘いものは全体的に甘いブドウです。
【ブドウの保存法】
ポロ袋またはパックで冷蔵庫で保存。2〜3日で食べきりましょう。
洗うと美味しさを保つブルームが落ちてしまうので食べる直前に洗いましょう。
冷やしすぎると甘味が落ちるので注意しましょう。
【ブドウの皮!】
ブドウを食べるとき皮を剥くのは日本人だけ?との話も・・・。
皮と実の間に美味しさがあり、ブドウの種の周りには酸っぱい味もあり、美味しいのです。
この頃、皮も一緒に食べるような品種が多く出てきましたね。
9月の「ミルポア」料理教室のテーマ野菜は「ナス」ですが、「ブドウ」の料理もご紹介します。お楽しみにしてください。

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