第18回 山菜


春の野菜の代表格が「山菜」でしょう。この頃は手軽に八百屋さんで買えるものが増えてきました。
見るだけでも春を感じる「山菜」ですが、是非今年は食べて楽しんでいただきたいと思います。
「山菜」とは?
「山菜」とは山野に自生して食用する植物の総称です。
野生植物である山菜はアクがあったり、苦味が強かったりと食べ方が難しいと思われるところがありあますが、独特の風味が楽しめると共に、季節感を堪能でき、いろんな意味で春の息吹を感じさせてくれます。そして山野で採取する楽しみも格別のものがありますね。
一般に山菜はアクが強いものが多く、その正体はほとんどがポリフェノール。冬の低下した体の新陳代謝をアップさせ、体に活力を戻します
野菜ブームの今は八百屋さんにも多くの山菜が並んでいますが、ほとんどが栽培化されたものです。形も色も綺麗なものが多く、えぐみなども少なく食べやすくなっています。また他の野菜のように栽培化されていても1年中手に入るもは少なく、水煮などの加工品にされるものも多く、一般家庭では塩漬けにされたりし、保存される場合もあります。
写真の山菜を簡単にご紹介しましょう。
【たらの芽】
野生のものは4月〜5月ごろですが、栽培のものは3月に多く出荷されます。芽が5cm位が一番香りがあるとのことです。胡麻和え、田楽、天ぷらなどが合うでしょう。
【こごみ】
旬は4月〜5月、芽が丸まっているうちの若芽を食べます。軽いぬめりがあり、アクが少ないので茹でただけでも美味しいですが、胡麻和え、くるみ和えなども合うでしょう。
【ふきのとう】
全国で取れますが、関東は2月〜3月。蕗の花の蕾です。特有の苦味が美味しいのですが、苦味を押さえたいときは茹でたり、油で調理すると良いでしょう。天ぷら、フキノトウ味噌などでよく食べられますね。
【のびる】
球根は一年中、葉は3月〜5月、早春の葉と地下の鱗茎を食べます。生食は刻んで薬味として、特有の辛味は茹でると甘味に変化します。酢味噌和えなど、ほか油との相性も良く肉、魚介類との取り合わせもいいでしょう。
【ウコギ】
春から初夏にかけての若芽を食べます。山形米沢地方では古くから食用を兼ねた垣根として利用されています。お浸しをはじめ天ぷらのほか、細かく切って多めの塩をまぶしご飯に合えるのも美味しいです。緑の美しいご飯となります。
●苦味の効用
  • 紫外線対策⇒ 苦味のある野菜はビタミンCが豊富なものが多い、のびるなども意外とビタミンCが豊富です。
  • 老化防止⇒ ポロフェノールが豊富です
  • 新陳代謝を促進⇒ 苦味の成分アルカロイド類は、新陳代謝を活発にさせます。
  • 血圧を下げる⇒ せりやウドに含まれている強い香りの成分のテルペン類が血圧を下げる効果が期待されます
●苦味野菜の食べ方
  • 天ぷら⇒ 苦味のある山菜は天ぷらにすると苦味が和らぎます。
  • 茹でて和える⇒ 胡麻和え、味噌和え、ポン酢など
  • 煮物⇒ 下ゆでしてから煮物に。
  • 生で⇒ あく抜きをしてから生で、食感と香りを楽しみましょう。
4月のミルポアは「セロリー」と山菜を取り入れた日本料理をご紹介します
5月のミルポアでも「グリンピース」と山菜を取り入れた料理の紹介をします。

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